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■ しゅんな様小説 ■

2009.04.20 01:19 candy

「びっくり箱」



僕は今リーグアンのパリサンジェルマンに所属している。
フランスでプロになって迎える初めての誕生日。
ピエールが電話で
「日本にいる時にはできなかったことをする。一度やってみたいことがあったんだ」
なんて言ってたけど、何が届くんだろう?  


ピエールと知り合って始めての誕生日は香水が届いたし・・・。
フランスに居る時にこんな話をした。
「ミサキは香水付けないの?」
ピエールが聞いてくる。
「うん。あまり好きじゃない」

「なぜフランスで香水が流行ったか知ってるか?」
「うん。昔フランス人はお風呂に入らなかったんでしょ?
 だから臭い隠すためって聞いたことあるよ」

「正解。でも今は香水はお洒落のひとつ。フランス人なら当たり前につけてるよ」
「僕フランス人じゃないし・・・」
「フランスにいる間はつけたらどうだ?一つ持っていくか?」
そういって手渡してきた。
でも受け取らない。
「いらない。日本人学校の友達もつけてないよ」
「キミって以外と頑固だなぁ」
「だって、いやなものはいやだもの」



そして、日本へ帰国して迎えた誕生日。
ピエールから小包が贈られてきた。
僕の誕生日忘れないでいてくれたんだ。  
ありがとうピエール。
航空便でプレゼント貰える僕って幸せ者かも。
嬉しさで涙が出たのに・・・。
箱を開けてびっくり・・・。
涙もどこかへ飛んでった。
なになになに?この香水の山・・・。
それも、有名なブランド物が色々と・・・。

手紙には

『HAPPY BIRTHDAY
 岬はどの匂いが好みかわからないから色々送ってみた。
 ○○は柑橘系の匂い。 ○○は少し甘ったるい匂い。
 ○○は・・・・・
 ~~~(中略)~~~~
 
 僕のお気に入りは○○だけど,岬には○○が似合いそうだ』
                        
なんて、長々と香水の説明・・・。
はあ~。ため息がこぼれた。
誕生日覚えていてくれたのは嬉しい。
ほんとに感激した。
わざわざ海外からプレゼント送ってきてくれる心遣いも、
ほんとに泣けたのに・・・。
せめて、ピエールのお気に入りと、
僕に似合いそうというこの二つだけにして欲しかった。
プレゼント貰っておいてこういう考えは罰当たりかな?
この香水の山どうしよう?とおろおろの僕。
これが高一の時だったなぁ。
しかも電話で、
「プレゼントありがとう。
 でもあんなに沢山だと、どうしていいかわからない」って言うと
「それは すまなかった」って言うから伝わったと思ったのに、
後日ショーケースが届いて・・・。
どうやら置き場所、収納場所に困ったと思われたらしい。

こんなこともあった。
話の流れから、「腕時計壊れちゃって」って言うと、
誕生日には腕時計が送られてきた。・・・。
その時は小さな箱だったし、普通のプレゼント感覚で開けたら・・・。
やっぱりびっくり・・・。
何十万としそうなブランド物の腕時計・・・。こんなのはめられません。
送り返すわけにもいかないし・・・。
それよりピエールのプレゼントどうすればいいんだ?
本人に言うと「気持ちだけで充分」って言うし・・・。
僕も気持ちだけで充分です。はい。
ああ、ある意味でピエールの誕生日プレゼント、
ちょっと怖いかも・・・。
毎年毎年ピエールの誕生日プレゼントは、
びっくり箱開けてる気分だ。



そしてフランスで迎える誕生日・・・。

窓から外を見てると、
真っ赤なスポーツカーに乗ってピエールがやってきた。
そしてピエールの車の後ろにトラック。
なんか嫌な予感が・・・。
あのトラックは関係ないよね?
と思っていたら、ピエールの車に続いてトラックも停車。

まさか、あのトラックの中にプレゼント???
まてよ?確か『あげたい物』ではなく、『やりたいこと』と言ってたような?
なんなんだろ?


僕の部屋は2階。
アパートメントの階段を下りて出迎える。
「ミサキ、HAPPY BIRTH DAY」
そう言って真っ赤な薔薇の花束を差し出してくる。
「ありがと」
今回はまともだね。
という風にはならないよね?
この薔薇だけで終るわけないよね?・・・。
この花束だけで充分です。
「ピエール、そのトラ・・・」ックの中は何?
と言いたかったのだけど、
運転してきた人と、助手席に乗ってた人、男の人2人(使用人さんかな?)に、
「始めてくれ」とか何とか言ってる。
聞くタイミング逃しちゃったよ。

荷台から男の人たちが、僕の部屋にダンボール箱を運び入れる。

「ところでミサキ、チームにはもう慣れた?」
 フランスでの久しぶりの生活はどう?」
色々聞いてくる。
気を使って、心配して聞いてくれてるのは解るんだけど、
部屋に運ばれてるものが気になって、上の空な返事を返す。

男の人たちはというと、
空になった箱を持って降りてきては、また次のを運ぶ。
「ピエール、あの箱の中身は何?」
そう言いながら荷台に上がり箱を開ける。
「なにこれ?」
他の箱を開けてみる。
薔薇の花が沢山・・・。
赤、黄色、ピンク、白、色とりどりの薔薇。
さっき運んだ箱も全部薔薇?
え、え、
「なに、何これ?」
「なにって、薔薇だけど・・・」
薔薇なのは解ります。
「そういうことじゃなくって・・・。何でこんなに薔薇が沢山あるの?」
荷台から飛び降りながら聞く。
「何?ってプレゼントだけど。びっくりさせようと思って」

外で立ち話をしているうちに、どうやら全て運び終わったらしい。
「こい」
ピエールが僕の手を引いて、連れて行く。
「さ、入って」
僕の部屋なのに・・・。
恐る恐るドアを開ける。
なに、なに、なに、
なにこれ?この部屋?・・・

「どうだ、気に入ったか?」
言葉が出ない。
このときの僕は世界一間抜けな顔をしていたと思う。
びっくりしましたよ。別の意味で・・・。
ドアを開けるとそこは別世界・・・。
薔薇がジュータンのように敷き詰められている。

「ピエールのやりたかったことって・・・」
「家の中を薔薇でいっぱいにしてみたかったんだ。うちで育てた薔薇だ」
そういえば、彼の家には薔薇の庭園があったっけ・・・。
恐る恐る足を踏み入れる。
廊下中薔薇の花。
部屋いっぱいの薔薇の花。
「刺はちゃんと取り除いてあるから」
使用人が一生懸命取り除く姿が目に浮かぶ。

バスタブの中やベッドの上まで・・・。

バスタブの中は花弁でいっぱい。
お湯張ったら水面見えないよね?これ。

「ありがとう。うれしいよ」
もはや感情のこもらない棒読み状態の僕。

「ミサキなら気に入ってくれると思ったよ」
満足げなピエール。
気に入ってないんですけど・・・。
なんてとても言えない・・・。

それより掃除するの誰だと思ってるんだよ。
ピエールに言ったら、きっと使用人さんとかを掃除によこすんだろうなぁ。

「じゃあ、ボクはこれで」
そういって去っていくピエール。
この薔薇も一緒に持って帰ってください。
と言いたい。

今日は薔薇のお風呂に入って、薔薇のベッドで眠ることになるのね。
たまにはこんなのも悪くない。
こんな経験めったにできることじゃないし・・・。
そう思うことにしよう・・・。
はあ~~~。





あとがき

みさPAに参加決めて一番に浮かんだ作品です。
誕生日プレゼント何がいいかな?って考えていたら薔薇が浮かび、
薔薇といったらピエールが出てきてこんな作品になりました。
ため息のBIRTHDAYになってしまいました。
私の好きなアーティスト「ALI PROJECT」の歌に「聖少女領域」というのがあります。
「100万の薔薇のベッドに埋もれ見る夢よりも・・・」
という歌詞がありまして薔薇のベッドで埋もれて寝てみたいと思いました。
そして薔薇のお風呂「入ってみたい」と言う願望は私のものです。
でも、掃除するのは私。いまだやったことありませんです。
ごめん、岬くん。掃除がんばってくださいませ・・・。
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