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■ ケミストーヒロ様小説 ■

2009.04.20 01:15 candy

王様の誕生日はこどもの日



今年もこの時期がやってきた。
ゴールデンウィークの最終日にして一番長い日、そう、岬太郎の誕生日である。
幼い頃から父子家庭で貧乏暮らしをしていた上、小学生時代転校に告ぐ転校を重ね特定の友達もいなかった岬は、誕生日パーティーなどほとんどしたことなかっただろう。
そんな岬のために、全日本のメンバー全員が共謀してサプライズパーティーを開くことが恒例となっていた。
しかし…

事の発端は翼の一言であった。
「ねえ、サプライズパーティーも、毎年恒例にしちゃうとサプライズじゃないよね。」
それは確かに全員の気がかりになっていたことで、みんなの表情が少し堅くなった。
「うん………それもそうだね。そもそも岬くん知らないふりをしてるだけで、僕たちが準備してることにちゃんと気付いてるみたいだしね。」
「うぉっ!それ言うか三杉!」
三杉の身も蓋もない一言に、思わず若林が突っ込んだ。

翼の発言に、一人だけぽかんとしていた者がいた。
「毎年恒例って……以前も岬の誕生パーティーなんてやったことがあるのか?」
「日向!お前も去年参加してるだろうが!」
思わず日向につかみかかろうとする松山の間に、若島津が入った。
「日向さんは自分の誕生日すら覚えてないんだから仕方ないよ。」
「ったく、とんだKYだな。」
「松山……その言葉遣いやめてくれ。」
日向と松山に関わるときりがないので、二人のことは若島津に任せて他のメンバーはさっさと話を進めた。

「じゃあさ、パーティーとは別に、何か岬くんがびっくりするようなことしようよ!」
翼はニコニコしている。
「うん、それがいいね。でも何をしようか………そうだ、サプライズゲストなんてどうかな?」
「誰を呼ぶんだ?」
「ピエールとか?」
「却下だ。」
恋敵の登場を嫌った若林に、三杉の提案は一蹴された。

「石崎く~ん、何かいいアイデアある?」
翼に話を振られた石崎は、ニヤリと笑った。
「あああるぜ。とっておきのがな。」
「わ~なになに?教えて?」

「………………………だ。」

「「「えええ~!!」」」
「わー、面白そうだね!」
「ああ、ボクも一度やってみたいと思ってたんだ。」
「つ…翼…三杉…」
他のメンバーは内心猛反対であったと思われるが、チームの中核を担う両者の賛同に抵抗する術はなかった。
そして、計画は実行に移された。

「ところで松山、ひとつ聞きたいことがあるんだが。」
「なんだ?」
「『サプライズ』って何だ?」
松山は軽いめまいを覚えた。
「………三杉、説明してやってくれ。」
「surprise 英・動(他) …を驚かす, 仰天させる。〈人を〉(不意の贈り物などで)びっくりさせる(with ...)
 という意味だよ。」



5月5日当日………

(パパパパパーン!)
「「「岬くん!誕生日おめでと~!!」」」
盛大なクラッカーの音とともに、岬はホールに招き入れられ、歓声に迎えられた。
「みんなありがとう!今年もやってくれたんだね。」
「もちろんだよ!そして、今年はもう一つびっくり企画があります!」
「えっ!何?何々??」
案の定、岬は他のみんながパーティーを企画していたこと自体には気付いていたようだが、もう一つの計画はさすがに知る由もなかった。
「岬くんの三つの願いを叶えましょう。名付けて………『岬くん王様ゲーッム』!!いえ~い!!」
「「「いえ~い………」」」
いまいち元気がないのは、メンバーの大多数が気乗りしていないためであろう。
しかし、進行役の翼はノリノリである。

「王様ゲーム??」
「そう!ルールは普通の王様ゲームとほぼ同じ。ただし!王様は岬くんで決まりでくじを引くのはそれ以外の人だけ。
 誰が何番を引いたかは王様もわからない。岬くんは三回好きな番号の人に命令ができるよ。」
「そんな………命令だなんて………」
「じゃあみんな!くじを引いて!」
「おお~………」
皆苦笑を浮かべながら使用済み割り箸で作ったくじを引いた。

「さ~あ、みんなの番号がこれで決まりました。番号は人に見えないように注意してください。
 それでは、いよいよ王様から命令をお願いします!」

「じゃ、1番の人はボクとベロチュー。」

「「「うえええ~~~!!!」」」
「(や、やべーよ!岬意外と要求水準高いぞ!)」
「(いきなりベロチューって………岬そんなに好きだったのか!?)」
「(っていうかいくらなんでもベロチューなんて若林が黙ってるわけねえよ!まずいって!)」

一同が青ざめる中、翼は淡々と司会進行を続ける。
「は~い、では1番の方は前へ出てきてください!」
「みっさき~!!」
「若林く~んvv」

「「「………え?」」」
ざわめいていた一同は拍子抜けした。
1番は何と若林であった。

「「ん~~~~~~~~~~~~~~~vvvvvvvvvvvv」」
「いや………始めるの早いし………」
「しかも長いし………」
「ぷはあ!満足。」
「おお、王様ゲームも悪くないじゃねえか。」
進行を無視して、勝手に進める源岬であったが、岬はおおむね満足し若林も乗り気になったので、王様ゲームはまずまずの出足を切ったと言えよう。



二人のキスが終わったのを見計らって、翼が再びマイクを手にした。
「では岬くん!二つ目の命令をどうぞ!」
「じゃあ、10番と20番は隠し芸を披露。」
10番は翼、20番は葵であった。

「よーし!オレの考えた超裏技シュートを見せちゃうよ!」
翼は勢いよくグラウンドへ躍り出て、高速回転を始めた。
「フライングスパイラル~~~~ドラ~~~~イブシューーーート!!!」
(ズゴォッ…!)
翼の蹴ったボールはとてつもない勢いでゴールネットを突き破り、合宿所のフェンスに突き刺さった!

「「「うおぉおぉおお~~~」」」
思わず感嘆の声を挙げる日本代表一同。
「す…すごい威力だね!翼くん!」
「うん、セーラームーンの技を参考にしてみたんだ。
 でもモーションが大きすぎて実戦では使えないから隠し芸止まりだね。ガッツの消費も半端じゃないし。」
「実戦向きならドラゴンボールの技を参考にするといいよ。」
「あっ!それはいいかも~。」
GCの人間離れした技がどうやって生まれるのかが一瞬垣間見えた気がした。

続いて葵新伍のターン。
「オレは翼さんほど派手な芸じゃないですけど………
 いつもより余計に回しておりま~す。」
新伍は得意のリフティングショー。
さらに頭の上で、ボールをくるくると回してみせた。
「「「おお~!!」」」
「さすが葵。見事な芸だね。」
「………とか言いながらさりげなく同じ技をやらないでください。」
華麗なボールさばきを見るとつい真似したくなるのが岬の悪い癖であった。



翼と葵も見事に岬の期待に応え、二つ目の命令も無事終わった。
「さあ、いよいよ最後の命令となりました!岬くん、三つ目の願いをどうぞ!」
「う~ん、ここはやっぱりぃ………」
「やっぱりぃ?」
「みんなでサッカーしよう!」
「「「おーー!!」」」

日本代表は今日も元気です。





*ちなみに岬がなぜ1番が若林だとわかったかというと………
「ハートコンタクトで翼の心を覗いたら10番だったから」
だからです。

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